履きジワ:名古屋の紳士靴店「Avanti (アバンティ)」、パタンオーダーもできます。

名古屋の紳士靴店「Avanti (アバンティ)」のブログです

履きジワ (2010年04月17日)

当店の靴を置いている棚は、目の前の公園の樹々の延長をイメージして作ってあります。
その棚と棚の間に置いてあるのは、店長が履いている靴達です。
お客様の中には、置いてある靴に目を止められ「?」という表情をされる方も。。。(だって明らかに新品じゃないものが置いてあるんですから、ちょっと あれ?という表情をされるのでしょう。)

そんな時、「履いている内に変化していく表情を実際にご覧いただこうと思って置いてあるんですよ」というお話をすると、なるほどと納得され、そして。。。


  「履きジワがきれいに入っていますね。」
  「アッパーのツヤがきれいですね。」 と 嬉しい感想をおっしゃってくださると同時に

  「どうして履きジワのスジがきれいに入るんですか?」という ご質問をいただきます。

新品と店長の靴を比較して、ご覧いただきますね。

履きジワ
向かって 左が、店長愛用の靴(約1年7ヶ月履いています
向かって 右が、新品
   同一サイズ、 同じアッパーの
   日本工場ラインの 品番406です


そこで、考えました。ポイントは何か?

1番のポイントは
アッパーが、ワインハイマーのなめしの技術で作られた最上級のBOXカーフだからです。
コシもありますが、しなやかさも兼ね備えているカーフです。

2番目のポイントは
1日履き終えたら、必ずシュートリー(型崩れ防止効果)を入れて、そしてブラッシング。 埃は大敵です。

3番目のポイントは
毎日は履きません。 アッパーも休養させてあげましょう。 シワが伸びる時間を与えてあげます。

ところで
履きジワを放置しておくと?
せっかくお手入れをしても、シワの部分に乳化性クリーム(栄養と補色)が浸透しませんので、ヒビ割れし、色落ちします。

さらに、放置しておくと、 シワが深くなり、指のつけ根付近に当たるようになり、歩く時に、初めは、ちょっと痛いなぁ、くらいから始まり、シワはシワのまま固まっていくために、段々と痛みが増し、果ては、足に傷がつくことになります。
これでは、せっかくの靴が台無しですね。
お心当たりのある方も多いのでは?

ご来店の際には、どうぞ、店長の靴を手にとってご覧ください。